Pearson English Readers シリーズの Sherlock Holmes and the Mystery of Boscombe Pool(Level 3, retold by John Escott)を読んでいます。コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ短編「ボスコム谷の惨劇」を、英語学習者向けに読みやすくリトールドした一冊で、ストーリーを楽しみながら英語表現も学べます。
さて、シャーロック・ホームズの物語を読んでいると、ワトスンのもとにホームズからの電報や手紙が届く場面がよく登場します(メールはまだ存在しない時代ですので)。今回私が手に取ったリトールド版でも、次のように書かれていました。
It read:
Are you free for a day or two? Must go to the west of England to help with the Boscombe Pool murder. Shall be glad if you can come with me. The change will be good for us. Leaving Paddington station on the 11.15 train.
ここでの “It read” の read は、「読む」ではなく「〜と書かれていた」という意味です。ここでのreadは過去形ですので /red/と読みます。
“It read” と “It said” の違い
同じ意味で “It said...” と言うこともできますが、ニュアンスが異なります。
-
It read:
→ 書かれている文字をそのまま引用する場合に自然。 -
It said:
→ 内容を要約して「〜と伝えていた」と述べる場合に自然。
例文で比較:
-
The notice read: “No Parking.”(掲示には「駐車禁止」と書かれていた)
-
The notice said that parking was not allowed.(掲示は「駐車は禁止されている」と伝えていた)
どちらも事実は同じですが、read は「文字の再現」、said は「内容の伝達」 という違いがあります。
さらにもう一歩踏み込むと、said と相性の良い表現があります。それが “something to the effect that...” です。
これは「おおよそ〜という趣旨で」という意味で、正確な言葉を再現せずに「大意」を伝えるときに便利です。
-
The note said something to the effect that we should meet at 5.
(メモには「5時に会うべきだ」という趣旨のことが書かれていた)
一方、read は「書かれている文字そのもの」に焦点を当てるので、この表現とは組み合わせません。
まとめ
-
It read: 文面をそのまま引用する → 「文字」を重視
-
It said: 内容を要約して伝える → 「意味・メッセージ」を重視
-
It said something to the effect that...: 正確な引用ではなく、大意を伝えるときに使える便利表現

